皮革用語詳細
用語
保温性
--ほおんせい--
Heat retaining property
意味
温度を保つ性質である。高温の人体から、低温の外気へ熱が移動するのを防ぐ靴や被服の総合的な性能。空気は熱を伝えにくいため、空気を多く含む生地は保温性が高くなる傾向がある。したがって、空気を多く含んだ多孔性の材料を使用することにより靴や被服の保温性は高められる。外気の温度が同じでも、無風時と有風時では異なる。
革の保温性試験はJISでは規定されてない。繊維ではJIS L 1096 : 2010に保温性が規定されている。恒温法(A法)と冷却法(B法)とがあり、いずれも布で熱板を覆わない時を基準とした相対値として保温率を算出する。また、KESのサーモラボにより、一定温度に設定した熱板の上に生地を置かない状態(ブランク)と置いた状態の放散される熱損失を求め保温率を算出することもできる。革の保温性は一般に繊維製品よりも高い。特に低温下での発汗時には保温性が高いことが知られている。