皮革用語詳細

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用語
ホルムアルデヒド 
Formaldehyde
意味
化学式はHCHO。メチルアルコールを酸化して得られる刺激性のある気体。この40%水溶液をホルマリンという。鞣皮能<じゅうひのう>を有し、白革用鞣剤として使用されていた。合成鞣剤の製造にも用いられていた。またフェノール、尿素などと反応させ合成樹脂製造に用いる。そのほか分析試薬として利用される。パラホルムアルデヒドなど固型の重合体を作る。
人体へは、粘膜への刺激性を中心とした急性毒性があり、蒸気は呼吸器系、目、のどなどの炎症を引き起こす。皮膚や目などが水溶液に接触した場合は、激しい刺激を受け、炎症を生ずる。接着剤、塗料、防腐剤などの成分であり、安価なため建材に広く用いられている。しかし、建材から空気中に放出されることがあり、その場合は低濃度でも人体に悪影響を及ぼす、いわゆる「シックハウス症候群」の原因物質のうちの一つとして知られる。現在、建築基準法によりホルムアルデヒドを放散する建材の使用制限が設けられている。WHOの下部機関である国際がん研究機関によりグループ1の化学物質に指定され、発ガン性があると警告されている。
日本エコレザー(JES)*の遊離ホルムアルデヒド基準値は、エキストラ、16 mg/kg以下、 成人(皮膚接触)75 mg/kg以下、 成人(皮膚非接触)300 mg/kg以下となっている。
関連リンク
アルデヒド鞣し