皮革用語詳細

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用語
塩縮 --えんしゅく--
Salt shrinking
意味
絹織物に施される後加工処理技術で、中性塩類(硝酸カルシウム、塩化カルシウムなど)の濃厚溶液で処理して部分的に収縮される加工方法のこと。この加工方法により絹織物には縮れた縞模様などが形成される。
皮革製品では、濃厚な塩化カルシウム溶液が付着、浸透すると、その部分が大きく収縮、硬化して製品としての価値がなくなる。また、回復ができないことから深刻である。塩化カルシウムはタンスなどで使用される乾燥剤や融雪剤として使用されている。収縮機構は絹で明らかになっており、繊維間に塩溶液が浸透することにより水素結合の開裂、結晶領域の減少及びアミド結合の開裂などが引き起こされる。
≪塩化カルシウム水溶液が革に浸透して収縮した革衣料の例≫
≪塩化カルシウム水溶液が革に浸透して収縮した革衣料の例≫