皮革用語詳細

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用語
オール化 --オールか--
Olation
意味
 クロムなどの錯体を形成する金属イオンが、水酸基(オール基OH)の仲立ちにより橋かけされて多核化していく過程。溶液中のオール化は、溶液のpH塩基度、温度の上昇によって促進され、金属イオンや共存アニオン、特にマスキング剤などの濃度の上昇によって抑制される。
 水酸基を1個もつクロム錯体は水酸基を介して下記のような2量体を形成する。アルカリを加えると水酸基が増える(高塩基化)ことより大きなクロム錯体が形成されるようになる。このように多核化することをオール化という。オール化が進むとクロムと皮タンパク質との反応性が増すが、皮中心部へのクロムの浸透性は悪くなる。溶液がpH4、塩基度50 %以上になると、水酸化物の沈殿を生じやすくなる。
≪オール化≫
≪オール化≫