板目皮
- 読み方
- いためがわ
- 英語
- 意味
- 牛馬皮とりわけ牛原皮を原料として、毛を除去し裏側の肉片、脂肪、筋、血管などの腐りやすい部分を削り取り、完全乾燥した皮を板目皮という。その性状は、今でいう生皮<きがわ>に類するロウハイドやピッカーに相当する。
板目皮の特徴はこの半鞣しという点と強度の大きさという点にある。そのため戦闘防御用の鎧<よろい>、胸当て、盾、刀つば(鍔)、太鼓皮などの用途に用いられた。一般的に板目皮と呼ぶ場合、よろいの主要部分となる小札(短冊形に切った)皮を指す。伝統社会の戦争は戦国期に鉄砲が伝来するまで、弓矢とやり(槍)、刀が主力であった。板目皮はそれらに絶大な防御力を発揮した。