動的耐水度
- 読み方
- どうてきたいすいど
- 英語
- Dynamic water resistance test
- 意味
- 歩行をシミュレートした動的な条件での耐水度を試験する方法である。すべての柔軟な革に適用可能であるが、靴甲革が対象となる。JIS K 6550の静的な耐水度試験とは革を屈曲させながら試験をする点で異なる。 ISO 5403-1 2002/IULTCS/IUP 10-1ペネトロメーター法がこれまでISOで規定されていたが、現在、ISO DIS 5403-2/IULTCS/IUP 10-2メーサ法が審議されている。ペネトロメーターでは試験片を半円筒形状の舟形にして、水を部分的に浸しながら屈曲させる。水が試験片を通過するまでの時間、一定時間後に試験片が吸収した水分量、規定時間に浸透した水分量も測定できる。メーサ法ではサンプルを折りたたむような形で試験をする。両者の試験方法は全く異なるので比較することはできない。
ペネトロメーターを使用した試験法(ISO 5403-1 2002/IULTCS/IUP 10-1)について紹介する。75×60mmの試験片を船形にし、試験片の外側が水に接するように浸漬して屈曲させる。あらかじめスティッフネス試験機で圧縮率を決めておく、ソフト革では15%、硬い革では5%で中間に7.5、10%がある。屈曲回数は53回/分のサイクルで行う。水の侵入による電気抵抗の変化で透水するまでの時間を評価する。測定項目は、透水時間、一定時間後の透過水分量と試験片の吸水率である。ドイツ皮革産業、靴工業会では冬物ブーツ甲革で60分以上、ほかの靴用甲革で30分以上、防水革で120分以上と規定している。
試験用セル
≪ペネトロメーター≫
試験機
≪ペネトロメーター≫