室鞣し
- 読み方
- むろなめし
- 英語
- 意味
- 別名発汗鞣しともいう。前近代では脱毛過程をも鞣しと捉えていたため鞣しというが、実際は前処理工程を指す。原初的な工程を示せば、地面に穴を掘って板あるいは紙を敷き、ある程度原皮の裏打ちを行い、毛部分を内側にして畳んで置き上蓋をする。室に入れるような形となるためこの名がある。やがて汗をかいたように蒸れて水蒸気が付着するところから発汗鞣しという。夏で数日毛根部分のみ発酵が進みゆるんだ頃を見計らって取り出し、鎌の背あるいはせん刀で脱毛する。合わせて裏打ちも行う。それを完全乾燥すれば腐敗を防止することができる。