やし油
- 読み方
- やしゆ
- 英語
- Coconut oil
- 意味
- やし油はコプラから圧搾又は圧抽法によって採油する油で、パーム核油とともにラウリン系油脂の代表的なものである。ヨウ素価:7~11、ケン化価:246~264、比重:0.907~0.917、屈折率:1.447~1.450、上昇融点:20~28 ℃、不ケン化物:1.0 %以下、凝固点:14~25 ℃で、低級脂肪酸を多く含むためにケン化価が高い。脂肪酸組成は、カプロン酸(C6) 0~1%、カプリル酸(C8) 2~9%、カプリン酸(C10) 3~7%、ラウリン酸(C12) 43~50 %、パルミチン酸(C16) 8~10 %、ステアリン酸(C18) 2~5 %、オレイン酸(C18:1) 5~17 %、リノール酸(C18:2)1~3 %である。
やし油はマーガリンやショートニング、その他製菓用油脂として食用に向けられるほか、石けん及び高級アルコール原料として工業的にも重要である。また、この中のラウリン酸はアルキッド樹脂塗料、可塑剤、安定剤、化粧品その他皮革用加脂剤など化学工業原料として重要である。