硫化水素
- 読み方
- りゅうかすいそ
- 英語
- Hydrogen sulfide
- 意味
- 化学式はH2S。腐卵臭のある無色の気体。水に溶けて硫化水素水となり、弱酸性を呈する。種々の金属に作用し、硫化物を作る。分析用として、還元剤として用いられる。毒性が強く、目、鼻、のどの粘膜を刺激し、高濃度のガスを吸入すると意識不明になり、さらには死に至る。鞣製工場で行われる準備作業の一つである脱灰、ベーチング工程では、溶液中に残存するあるいは皮に含まれる硫化ナトリウムがpHの低下に伴って高濃度の硫化水素を発生するため、作業終了時のドラムの蓋を開ける時などには細心の注意が必要である。また、工場内の排水路においても脱毛排液とピックルあるいは鞣し排液のような酸性排液が混合しないようにし、硫化水素の発生防止対策が必要である。