重皮
- 読み方
- おもかわ
- 英語
- 意味
- 雌ウシの原皮のこと。通常の動物と同じくウシも雌は雄の三分の二程度の体格であり、生産される原皮の重さも雄皮よりも軽いのが普通である。しかしこれを重皮と呼ぶのは坪単位では雌皮が重いためである。油鞣しが中心であったために江戸時代大型獣の鞣しは困難で、柔軟化の達成には高度の技術と熟達した職人が必要であった。当時の水準では雄皮の鞣しに比して雌皮の鞣しが柔軟化に適していたため、取引値段も雌皮が高値であった。鞣し技術の全体的な向上もあって江戸時代後期には坪単価では同等になっている。