漆皮
- 読み方
- しっぴ
- 英語
- 意味
- 生皮<きがわ>は獣毛を除去し、裏打ちをほどこした皮や鞣し革の上に漆を塗布したもの。通常は被蓋造<かぶせぶたづくり>の箱あるいは鏡箱を指す。生皮を解体可能な木枠、木箱などの上から押しつけて型押しして乾燥させた後、漆を塗っては乾かし更に塗るという重ね塗りして木枠を外す。箱に密着して生皮を成形することが大切なポイントとなる。漆の発見と効用(塗料、防腐、防虫、接着など)は既に縄文時代から始まっており、奈良時代に漆皮箱は盛況となり、南都諸大寺、古代寺院(東寺、法隆寺、四天王寺)、正倉院に伝来し現在国宝、重要文化財に指定されている。