皮革用語詳細
用語
膨潤
--ぼうじゅん--
Swelling
意味
皮を酸あるいはアルカリの水溶液に浸漬したときに、吸水して体積が増加する現象。それぞれ酸膨潤、アルカリ膨潤という。
コラーゲン
は、中性付近にある
等電点
から離れた
pH
2~3の酸性域、pH10~12のアルカリ性域で最大の膨潤が得られる。膨潤の程度は酸、アルカリのイオンの種類、共存する中性塩の種類及び濃度によって大きく左右される。皮を
石灰漬け
すると、pHは約12となり最大の膨潤を示す。次の
脱灰
工程で皮はpH7~8となり生皮の状態に戻る(フォーリング、falling)。
ピックリング
はpH3~4付近で行われるが、塩を加えて皮の過剰な膨潤を抑制する。膨潤は皮の線維構造をほぐす効果があり、この制御は結果的に革の性状に反映する。
関連リンク
酸漬け