皮革用語詳細

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用語
カービング法 --カービングほう--
Carving
意味
 スーベルカッター刻印などを使用して革を圧縮することによって模様を表現する技法。レザークラフト、アメリカンクラフト、ウェスタンレザークラフトなどともいう。米国西部、メキシコなどの革に模様をつけた鞄や馬具の装飾技法が、昭和30年頃日本に紹介され今日に至っている。
レザーカービング法の基本は、タンニン革スーベルカッターで模様を切り込んで行き、刻印によって立体感を出し、浮き彫りする。これに透かし彫り型つけ法などを組み合わせて革に図柄を入れ、さらに鞄、ベルト、小物、アクセサリーなどの作品に仕立てる。
カービングスタイルには三つのスタイルがあり、それぞれの地域で発達し外部の職人がその地域や人名を指し呼び合ったのがはじまりである。模様は共通して植物、花をモチーフとしている。
1)アリゾナスタイル:ゆるいカーブと直線的な茎の躍動感が特徴で、男性的な印象で西洋建築の装飾やアラベスク模様の名残が強い。
2)カリフォルニアスタイル:サドルメーカー、D. ウオーカー氏が20世紀初頭にカリフォルニアに実在する花をモチーフにしたもので柄に蕾があるのが特徴。
3)シェリダン:ドナルド・リー・キング氏のカリフォルニアスタイルと共通しているところもあるが、より流れるような丸みを帯び洗練され、幾何学的なデザインが特徴である。
関連リンク
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