皮革用語詳細
用語
刻印
--こくいん--
Stamp(carved)
意味
金属製の棒の先端にさまざまな模様が彫られたレザークラフトに用いられる用具。スタンプともいう。刻印の種類は多種多様であり、
シェリダンスタイルカービング
(図案が緻密で複雑なのが特徴)や
フィギュアカービング
(風景、動物、人物像などをリアルに表現する技法)などそれぞれに適した刻印がある。
カービング法
では次のような刻印が組み合わされて用いられる。
1)ベベラ(beveler):革に
スーベルカッター
で入れたカット線に沿って斜角を付け模様を浮き上がらせる刻印。プレーン、メッシュ、ストライプなど模様やサイズの種類がある。
2)ベンナー(veiner):全形は三日月のような形で模様やサイズの種類がある。葉脈、花弁、ストップなどに使用する場合は刻印を傾け、刻印の巾の半分ほどを使って打つ。
3)カモフラージュ(camouflage):花弁、葉脈、ペダルなどにテクスチャーをつける刻印。打つときの力加減や革に当てる角度で表現される模様が異なる。模様やサイズの種類がある。
4)ペェアシェーダー(pearshader):花弁などに窪みで陰影をつけ、ふくらみを表現する。ほかの刻印で打っていない箇所に打つが、カモフラージュと重ねて使う場合もある。模様やサイズの種類がある。
5)シーダー(seeder):花芯や渦の中心に打つシーダーは先端が細く、強く打つと革を貫通するので注意が必要。模様やサイズの種類がある。
6)バックグラウンド(background):模様を引き立てるために背景に打つ刻印。
7)ストップ(stop):茎や葉の線の最後を止める刻印。
8)ミュールフット(mule foot):「ラバの足」といわれるミュールフットはストップを打った後に連続して打つ。強く打つと革を貫通するので注意が必要。