皮革用語詳細

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用語
ホホバオイル 
Jojoba oil
意味
 皮革用手入れ剤成分の一つ。砂漠のような乾燥地帯で育つホホバ科(シモンジア科)の常緑低木「ホホバ」の種子から得られる液状の油脂で、化学構造上はワックス類に分類される。その主成分は、97 %のワックスエステルと、そのほか少量のアルコール類や脂肪酸類である。ワックスエステルの構成成分である高級アルコールと高級脂肪酸の主成分は、エイコセノール(C20:1) 約44 %、ドコセノール(C22:1) 約45 %のような不飽和高級アルコールと不飽和脂肪酸であるエイコセン酸(C20:1)65~80 %、ドコセン酸(C22:1)10~20 %、オレイン酸(C18:1)5~15 %などである。ワックスの組成は、C42エステル49 %、C40エステル30 %、C44エステル8 %、C38エステル6 %となっている。
 液状ワックスエステルであるため、マッコー鯨油(スパーム油)の代用品として注目されている。不飽和化合物であるが、分子中の2重結合の数が1個のため、比較的に安定性は良好である。皮革用手入れ剤成分の一つとして利用されている。