皮革用語詳細

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用語
ラノリン 
Lanolin
意味
 羊毛の表面に付着しているろう(蝋)状の分泌物(ウールグリース)を精製、脱水したもの。組成は、高級脂肪酸とステロイドとのエステルを主成分とするろうで、コレステリン、ラノステリン、アグノステリンなどと高級脂肪酸のエステル類及び高級アルコールである。精製や抽出などのプロセスにより多種多様な製品を作り出すことができる。水には溶けないが、抱水性があり多量の水を吸収することができる。脂肪酸はヒト脂肪酸と同様に側鎖をもつものが多く、その組成は複雑でアルキル鎖炭素数C14からC30の高級脂肪酸が幅広く存在する。
加脂剤としては、銀面に沈着してこの層の水分保持量を高め、銀面の物性と感触を改善すると考えられる。そのほか、靴クリームなどにも使用されている。