よろい(鎧)
- 読み方
- よろい
- 英語
- Armor
- 意味
- 戦闘の際に装着者の身体を矢や剣などの武器による攻撃から防護する衣類・武具。よろいの変遷は、古代には鉄製の甲冑<かっちゅう>「短甲<たんこう>」であったが、5世紀以後、鉄あるいは馬皮の札<さね>(短冊状の小片)による「挂甲<けいこう>」へと移り、平安期になると宮廷での儀式化した礼服(儀仗)になり、それにともない簡素化と優美となる。
実戦用の甲ちゅう(冑)は古代甲ちゅうの実質を継承しながらも独特の様式をもって武士団とともに登場する。見た目が小札<こざね>が大きく威毛<おどしげ>が細いため牛皮をつづ(綴)ってある様子が特徴的であった。源平合戦の中で大よろいが成立する。よろいを皮革からみれば、小札は鉄か板目革、威毛はひもか牛鞣し革、弦走りは鹿革の絵革、ということになる。小具足として頬当<ほおあて>、喉輪<のどわ>、籠手<こて>、佩楯<はいたて>(膝を覆う)、脛当<すねあて>、古くは虎革などで作った履き物の貫<つらぬき>などがある。これらの多くの部分に皮革は用いられている。