- 用語
- 合成タンニン
- 読み方
- ごうせいたんにん
- 英語
- Synthetic tannin
- テーマ
- なめし
加工
- 解説
-
合成鞣剤(じゅうざい)、または、シンタンとも呼ばれるなめし剤。第一次大戦及び第二次大戦中に軍の物資として皮革の需要が高まった際、入手困難な植物タンニンの代替としてドイツを中心に開発された。その後は、風合いの改良や、染料を均一に浸透させるためなど、様々な用途に合わせて多くのタイプが製造されるようになった。合成タンニンは性状や用途的な観点から次のように分類されている。
1)補助型鞣剤:芳香族(ナフタレンやフェノール)のスルホン酸とホルムアルデヒドの縮合物で植物タンニンの補助鞣剤として使用。
2) 置換型合成鞣剤:比較的高分子量で補強効果があり、植物タンニンに類似する収縮性がある。
3) 代替型鞣剤:植物タンニンの欠点を改良した耐光性、補強効果のある白革用鞣剤。
4) クロム塩混合合成鞣剤:クロム塩を含んだ芳香族スルホン酸複合塩。
5) アニオン性樹脂鞣剤:芳香族スルホン酸などの縮合物。
6) カチオン性樹脂鞣剤:尿素、メラミン、ジシアンジアミド縮合物、補強効果がある。
7) アクリルポリマー鞣剤:アクリル酸やメタクリル酸などの共重合物。樹脂エマルションとして使用されている。