脱毛 | 皮革用語辞典

意味: 製革の準備工程の一作業で原皮から毛を除去するために行う。石灰と硫化物などの脱毛促進剤からなる脱毛法が最も一般的である。また、脱毛排水の汚濁負荷削減を目的として、毛を溶解せずに回収する石灰、硫化物系でのドラム脱毛法（ヘアセービング脱毛法）が開発されている。毛に価値のある羊皮では肉面に脱毛剤を塗って積み重ねる石灰塗布法が多く行われている(フェルモンガリング)。初期の脱毛法は、皮を毛が抜けるまで暗く湿った21～27℃の暖かい室に吊す方法(発汗法)であった。姫路白鞣し革では川づけによる自己消化脱毛も行われている。近年これを改良した酵素脱毛法、また二酸化塩素による酸化脱毛法が開発されているが、いずれも工程管理の難点から余り行われていない。