皮革用語詳細

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用語
酸化脱毛 --さんかだつもう--
Oxidative unhairing
意味
 表皮を弱酸性下で強酸化剤によって分解し脱毛する方法。酸化剤として亜塩素酸ナトリウム(NaClO2)を用い、pH3.0~3.5、40 ℃以下で皮に作用させる。その効果は、発生した二酸化塩素(ClO2)により、毛、表皮のタンパク質であるケラチンジスルフィド結合を切断して可溶化することで脱毛が進行する。脂肪酸グリセライドも分解され、またピックリングの効果も得られる。脱毛後、チオ硫酸塩で残留する酸化剤を還元して除去する必要がある。酸化剤が残留すると、鞣し液中の3価クロムを6価にする可能性がある。製出革は幾分硬くなり、また塩素が発生して一部皮タンパク質に吸収される。塩素による作業上の危険性も問題となるので工業化されていない。
関連リンク
酸漬け