皮革屑
- 読み方
- ひかくくず
- 英語
- Hide, skin and leather wastes
- 意味
- 製革工場から産生する皮のトリミング屑、フレッシング屑、床皮屑、床革屑、革製品の加工工場から発生する裁断屑、こば漉き屑など。肥料や飼料、にかわ(膠)、ゼラチンの原料となる。皮のトリミング屑やフレッシング屑はにべ(glue stock)といい、原皮からのものを生にべ、石灰漬け後のものを石灰にべという。生にべは牛脂を抽出し、残渣は肥料、飼料とする。石灰にべは主にゼラチン、にかわの原料となる。
床皮屑はコラーゲンの純度が高く、脂肪が少ないのでゼラチンやコラーゲン製品の原料として適している。また、工業用コラーゲン線維の原料にも適している。
革製品の加工工場からの裁断屑やこば漉き屑は、クロムのほかに加脂剤、再鞣し剤、仕上げ剤など様々な成分を含んでいるため、有効利用が困難である。一部は革小物などへの再利用もあるが、現状では自治体により差があり、清掃工場の焼却炉の性能向上や焼却灰の無公害化が進み焼却処分が多くなっている。クロムを含む革のリサイクル方法としては超臨界水処理からクロムの分離、コラーゲンポリペプチドの回収などの研究が行われている。ドイツでは使用済みの革靴から油吸収材、レザーボードなどへの再利用が検討されている。