水漬け
- 読み方
- みずづけ
- 英語
- Soaking
- 意味
- 製革の準備工程の最初の作業(水戻しともいう)。塩蔵皮、乾皮などを原皮に付着している汚物、塩、皮中の可溶性タンパク質などを洗浄除去あるいは溶出させ、吸水軟化させて生皮の状態にもどす作業である。剥皮直後の生皮の水分は60~70 %であるが、原皮の保存中に微生物の繁殖などによる腐敗を避けるため、塩蔵処理や乾皮などの方法で皮中の水分は減少している。水分の減少により皮の線維は膠着し硬く変形している。水漬けは皮組織に水分を補給して生皮に近い状態に戻すとともに、原皮に付着している汚物、塩、皮中の可溶性タンパク質などを洗浄除去あるいは溶出させる作業である。ドラム又はパドルなどを使用し、水を交換し浸漬する。乾皮又は豚皮のような脂肪分の多い皮は、吸水軟化を促進するためにアルカリ剤や界面活性剤を添加する。皮が腐敗せぬよう特に注意する必要がある。