牛皮
- 読み方
- ぎゅうひ
- 英語
- Hide, Skin
- 意味
- 動物皮として最も多く使用されているウシの皮は品種により毛の色や分布、斑点に特徴があることが多い。牛皮の毛包はほぼ均一に分布した単一毛包で、乳頭層の凹凸が小さく比較的均質なコラーゲン線維構造をもち、機械的強度も大きい。真皮の乳頭層と網状層の区別がつき易い。皮の厚さはネック部が最も厚く、バット部の前部にかけて薄くなり、ベリー部が最も薄くなる。成牛皮のバット部位の厚さは約6 mm、小牛皮は約2 mm程度である。線維束はネック部が太くて枝分かれの少ないもので、ある間隔をもって緩やかに交絡している。ショルダー部では太さのそろった線維束同士でよく交絡しており、その間に細かい線維束が混じり密度が高くなっている。ベリー部は枝別れの少ない線維束が銀面に平行に走っており、交絡の程度が低くて空隙が多い。
幅広い年齢の原料皮が供給可能であり、牛皮は重量のほかに性別などによってステア、ブル、カウ、キップ、カーフのように区分され、さらにヘビーステア、ライトステアなどと細分される場合もある。
わが国で生産される牛皮は内地あるいは地生(じなま)とも呼ばれる。さらにホルスタイン種の乳牛皮は「ホルス」、黒毛和牛の皮は「一毛」<ひとげ>などとも呼ばれている。我が国で最も多く使用されている牛皮はヘビーステア、ホルス、デイリーステア、一毛、ライトステアの順である。