皮革用語詳細

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用語
革 --かわ--
Leather
意味
 動物の皮を脱毛し、鞣して得られる製品で、鞣し革<がわ>、革<かく>ともいう。また、鞣していない生皮<なまかわ>は革と区別されるが、両者を併せて皮革<ひかく>と称する。毛皮は毛をつけたまま鞣したもので、毛付きの原料皮を含めて広義には皮革に含める。原料となる原皮は、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ブタ、シカなどの哺乳類のほか、ワニ、ヘビ、トカゲなどのは虫類革が用いられるが、牛皮の使用量が最も多い。皮を鞣すことにより、腐敗し難く、柔軟性耐熱性吸湿性耐水性や耐久性がある実用性に優れた革になる。鞣し方法は、クロム鞣し植物タンニン鞣し、油鞣しアルミニウム鞣し(明ばん鞣し)など多くの種類があるが、クロム鞣しが最も多い。それぞれ特有の性質を有し、用途もそれを生かして、甲革底革ハンドバッグ手袋革衣料、家具用など、日常生活に係るものが非常に多い。
 国際標準化機構の国際規格(ISO規格)では皮革を次のように定義している。「オリジナルの線維構造を多少とも元のまま持ち、腐らないように鞣した皮革に対する一般用語。毛は除かれるか、除かれない。鞣しの前あるいは後に層状に漉かれたり分離されたりした皮からも製造されるが、鞣した革を機械的及びあるいは化学的に繊維状、粒状、小片あるいは粉状に粉砕し、シートあるいはほかの形状にしたものは皮革と定義しない。表面塗装した革の場合、塗装膜の厚さは0.15 mm以下でなければならない。」
 日本エコレザー基準では革の定義として、動物皮の皮膚断面構造を損なわず鞣しが行われ、表面仕上げ膜厚が0.15 mm(150 μm)を超えないこと、かつ、断面構造の70 %以上が革であることと規定している。